四国八十八ヶ所霊場 徳島編
19番札所 立江寺(たつえじ)
立江寺は小松島市の住宅街にあります。
「四国の総関所」として四国八十八ケ所の根本道場としても有名であり「阿波の関所」とも呼ばれています。
関所というと、国境で人や荷物の行き来を取り締まる場所を思い浮かべますが 関所寺の関所はちょっと意味合いが違って 弘法大師さんが邪心がある者や罪人を、境内に入れないように取り締まっているそうです。もし、それらの悪人が境内に入ると、弘法大師が仏罰を下すといわれています。
また近くにある「白鷺橋」は悪人が渡ると仏罰が下るといわれ どこからともなく白鷺が舞い降り、足がすくんで動けなくなる という伝説があります。
立江寺の御本尊は地蔵菩薩 「子安の地蔵尊」あるいは「立江の地蔵さん」と親しまれ、安産祈願の寺として有名です。
手水舎の隣には「子授地蔵尊」と「多宝塔」
本堂
本堂には素敵な天井画がぎっしりと
これらは東京芸術大学の教授など約40名の作品で、昭和の日本画を代表する文化財といわれ、高く評価されてるそうです。
修行大師と賓頭盧尊者と寿老人
本堂内に木造の修行大師像
「握手しましょう」? 握手を求められました(笑)
賓頭盧(びんずる)尊者(そんじゃ)…びんずるさんと呼ばれるなで仏で自分の体のわるいところと同じところをなでると病気がなおるという信仰がある
寿老人…七福神の中で寿老人は一般的には「長寿」の福を意味し、そのご利益をもたらしてくれる神様です。
大師堂
庚申堂(こうしんどう)・神変堂(しんぺんどう)
一体化している小さいお堂
庚申堂には青面金剛が祀られており 「病魔を退け、健康長寿」のご利益があるそうです。
神変堂(しんぺんどう)には山岳修験の祖である「神変大菩薩 役小角」が祀られており、「健脚祈願・腰痛平癒」の御利益があるそうです。
立江寺の黒髪お京肉付き鐘の緒伝説
石州浜田(現在の島根県浜田市)でお京という女が不倫相手の男と共謀して夫を殺し、讃岐丸亀(現在の香川県丸亀市)に逃亡。そこで心中しようとしましたが死にきれず、二人は罪滅ぼしのために四国遍路を始めました。立江寺の本堂で地蔵菩薩を拝もうとしたところお京の髪の毛が逆立ち、鐘の緒に巻き上げら慌てた男が住職に助けを求めました。住職が二人を問いただし、お京が夫殺しを白状すると絡みついた髪の毛がようやく外れ、命は助かりました。
黒髪堂
黒髪堂の中にはこのお京さんの髪が頭皮ごと 巻き付いたままの鐘の緒が奉納されています。
一願即成の白杉大明神
御朱印
立江寺はちょっと怖い伝説もあり 身の引き締まる思いでしたね。
更に精進して巡礼して行きたいと思います。