四国八十八ヶ所霊場 徳島編
23番札所 薬王寺
「発心の道場」といわれる徳島最後の霊場。
文治4年(1188年)の火災のとき、御本尊は玉厨子山(たまずしやま)へと自ら飛んで行き焼失を免れ、のちに後嵯峨天皇が伽藍を再建して新しい薬師如来像を開眼供養すると元の御本尊が帰ってきて後ろ向きに厨子に入って自ら扉を閉めたといわれています。
現在は「後向き薬師」と呼ばれて秘仏となっています
薬王寺の御本尊は薬師如来で、2体あります
「やくよけばし」を渡って本堂に向かう最初の石段は、「女厄坂」33段、「男厄坂」42段で、さらに本堂から「瑜祇塔」までは男女の「還暦厄坂」と呼ばれる61段からなっています。
ここの厄除けには面白い習慣があって、石段の裏側に薬師本願経を一石一字で印され、厄年の人が一段一段お参りしながら一円玉を置くことにより厄が落ちるというご利益があるそうです。
仁王門
2012年に修復されたばかりで まだきれいでした。
凛々しい赤い金剛力士像もいいですね
仁王門の前にある石碑に「不許酒肉五辛入界内」と書かれています。
不許酒五肉辛界内とは「酒肉五辛の山門に入るを許さず」という意味で
山内(境内)に修行の妨げとなる刺激の強い物 酒や肉(不精進)、五辛(ニラ・ネギ・ニンニク・サショウ・ラッキョ)の入界を断じているものである。
石臼と杵
女坂を上がったところにある絵馬堂に石臼が置かれています。
薬師如来の御真言を唱えながら自分の年の数だけ杵で香をつけば身・口・意の三業の罪悪を破滅し、無病延命が得られると、伝えられています。
本堂
男厄除け坂を登ると本堂があります
振り返ると海まで見える景色のよいところです。
本堂の裏にまわると 扉?がありここに「後ろ向き薬師」がいらっしゃるのか?
大師堂
随求(ずいぐい)の鐘
大随求真言を唱えながら歳の数だけ鐘を鳴らすと厄が落ちるといわれていますが 唱えながら数を数えるのは至難の業ですね
大随求真言
おん ばらばらさんばら さんばら いんだりや
びしゅだに うん うんろ ろ しゃれい そわか
肺大師
お堂の下には湧き水がありラジウムを含んだ霊水(瑠璃の水)で、肺病など諸病に効くといわれています。
賓頭蘆尊者と 寿老人
賓頭蘆尊者は「びんずるさん」と呼ばれるなで仏で、体の悪いところと同じ場所を撫でると病気が治るといわれています。
寿老人は阿波七福神霊場の一つ・『富貴長寿の神様』 厄除けや無病息災、長寿の御利益があります
瑜祇塔(ゆぎとう)
残念ながら中に入ることができませんでした。
時間が遅かったせいか?その日が入れなかったのかはわかりませんが 戒壇巡りができると思っていたので本当に残念でした。
「戒壇巡り」とは光が差さない暗い場所を通り抜ける修行。「胎内めぐり」ともいい、穢れがはらわれて生まれ変われるといわれています。
たださらに高いところからの景色は 素晴らしかったです。
御朱印
徳島最後の霊場薬王寺
車お遍路でしかも区切りうち参拝ですが やっとここまで来た!という感じです。
いろいろ振り返ってみると 見逃していることもたくさんあったのだと思いまた行きたいという気持ちになります。
まだまだ先は長いですが がんばりま~す